雑誌読み放題サービスは、書店で毎月二、三冊買っていた人ほど元が取れる。月500円台から、週刊誌もファッション誌も健康誌も、発売日に手元の端末で開ける。押し入れに紙の山が育たないのも助かる点だ。紙の雑誌は一冊500円から900円ほど、ムックなら千円を超える。つまり月に一冊読めば、たいていのサービスは費用を回収できる計算になる。とはいえ誌数の多さだけで飛びつくと、肝心の愛読誌が対象外という間の抜けた結果になりやすい。ここでは雑誌を主目的に契約したい人、家族で分け合いたい人、通勤や病院の待ち時間に流し読みしたい人を想定して整理した。
選定の軸は五つ。読み放題対象の誌数とバックナンバーがどこまで残るか、月額と年額の差、無料お試しの長さ、同時に使える台数、そしてダウンロードしてオフラインで読めるかどうか。誌数は2,000誌を超える専業の大手から、付帯特典で20誌前後にとどまるものまで幅がある。無料お試しも7日間から31日間まで開きがあり、期間内に解約すれば料金はかからない。加えて、雑誌専業のサービスか、動画や漫画のついでに雑誌が付いてくる型かを区別した。後者は誌数が少ない代わりに他の楽しみが乗る。芸能記事やグラビアなど、権利の都合で一部ページが抜ける仕様も各社共通なので、そこも短所に書いた。記事単位の検索、ポイント還元、解約時の扱い、アプリの重さといった地味な部分も、毎日開くものだから軽視できない。料金はすべて税込の公表値で、アプリ内決済だけ高い例も注記した。
順位は編集部の独断ではなく、実際に使った人の投票で動く。各カードには長所と短所、それに寄せられた声を並べてあるので、月額の安さだけでなく、愛読誌が対象に入っているか、家族の台数制限に収まるかを確かめてほしい。美容室や医院の待合室で使いたい向きには、法人プランを別に用意している社もある。ほとんどのサービスに無料期間があるので、まず一か月試し、読まない月が続いたらさっさと解約する。多くのサービスは解約した時点で閲覧できなくなり、途中解約の返金もない。そこだけ承知しておけば、雑誌読み放題サービスとの付き合いで損をすることはない。
楽天グループが運営する雑誌専業の読み放題で、2026年3月時点で4,000誌以上、別冊やムック、マンガ雑誌、バックナンバーを含めると15,000冊以上が対象になる。料金は2026年5月14日に改定され、Webからの申し込みで月額597円、年額プランは5,980円。3か月プラン1,650円も加わった。アプリストア決済だけは月額710円と高く、ポイント特典の対象外になるので、申し込みはWebから済ませたい。初回は31日間無料、支払いに楽天ポイントを充てられ、購入分のポイントも付く。楽天モバイル契約者向けの割引プランと、年額6,600円の法人プランも別に用意されている。
誌数と単価の比で見るかぎり最も分のよい選択で、ファッション誌とビジネス誌の層が厚い。一方でアプリの動作が重いという声は昔から絶えず、最新号の読み込みで待たされたり、ページ送りで固まることがある。1アカウント5台まで使えるので家族向きだが、解約すると即日読めなくなり返金はない。愛読誌が対象かどうかは、無料期間のうちに確認しておくのが賢い。バックナンバーは誌ごとに残る号数が違い、月刊誌なら数号前まで遡れるものが多い。マンガ雑誌の配信も広がったため、週刊誌と漫画誌を一契約で片付けたい人には都合がいい。逆に、読むのが月に一冊だけなら年額プランの旨みは薄く、専業サービスでなくとも構わない。
NTTドコモの雑誌読み放題で、月額580円、19ジャンル2,400誌以上、バックナンバーを合わせて4,000冊超が読める。ドコモ回線がなくてもdアカウントがあれば契約でき、初回は31日間無料。支払いでdポイントが貯まり、ポイント払いにも対応する。強みは探しやすさで、雑誌単位ではなく記事単位で横断検索でき、人気記事のランキングや特集のまとめから拾い読みできる。dマガジンとdブックを合わせて1つのdアカウントで最大10台まで登録できるため、家族それぞれの端末に入れても足りる。法人向けのdマガジン for Bizも提供されている。
週刊誌と女性誌、健康系の定番はほぼ揃っており、読み物として素性がいい。ただし対象冊数は楽天マガジンの数分の一で、ムックや別冊の厚みでは負ける。権利の都合で一部のページや記事が抜ける号もあり、紙と同じ内容を期待すると当てが外れる。ドコモのサービス群に慣れていない人には、dアカウントの管理がひと手間だろう。ダウンロードしておけばオフラインでも読めるが、保存できる冊数には上限があり、入れ替えながら使うことになる。入会時にキャンペーンへエントリーするとdポイントが数百ポイント戻る回が多く、ドコモ経済圏の住人なら実質負担はさらに下がる。
株式会社ビューンが2015年に始めた読み放題で、月額550円という一枚看板を長く守っている。対象は雑誌800誌以上、旅行ガイド約600冊、漫画65,000冊以上という構成で、雑誌と漫画を一本の契約でまとめたい人に向く。雑誌の最新号は発売日当日に配信され(一部例外あり)、旅行ガイドが丸ごと読めるのは他社にない持ち味だ。当初はソフトバンクユーザー限定だったが、2017年から誰でも契約できる。運営会社は日本で最初に雑誌読み放題を始めた老舗で、2025年からはLink-Uグループの子会社になった。
初回1か月無料なので、旅行前にガイドを読み込む目的だけでも試す価値はある。ただし電子書店ではないため作品の単品購入はできず、読みたい号を買い足すという逃げ道がない。漫画は毎月1日に一部が入れ替わるので、途中まで読んだ作品が消える場面もある。アプリが重いという不満も見かけるため、古い端末で使うつもりなら無料期間で動作を確かめたい。雑誌の誌数も二強の半分以下で、専門誌や地方誌を探す用途には向かない。週刊の経済誌や趣味誌、旅の下調べを550円で済ませたい人、漫画も少し読みたい人という組み合わせに、ちょうど収まるサービスである。
佐賀と東京に拠点を置く株式会社オプティムの雑誌読み放題で、月額550円。対象は900誌以上、バックナンバーを含めると4,300冊以上になる。地味に効くのがダウンロード機能で、一度端末に落とせば7日間はネットにつながなくても繰り返し読める。飛行機や地下鉄、電波の弱い土地で読む人には、この一点で選ぶ理由になる。オプティムのECサイトでクレジットカード決済して直接契約する道と、IIJmio、LIBMO、エディオンネットなどの回線オプションとして申し込む道があり、回線経由なら初月から翌月まで無料という扱いも多い。
雑誌は趣味系やムック、地域のグルメ本まで幅があり、大手が手を出さない小さなタイトルを拾ってくれる。反面、有名週刊誌の品揃えは二強に及ばず、知名度も低い。契約経路が複数あるぶん、どこから入ったかで料金の請求先と解約手順が変わり、回線オプションでは解約月も満額請求になる。そのあたりの分かりにくさは、契約前に一読して整理しておきたい。配信雑誌は毎月追加され、公式ポータルに新着タイトルが一覧で出るので、契約前に自分の読む分野があるかを確かめられる。スマホでもPCブラウザでも読めるため、大きな画面でレイアウトを崩さず読みたい層にも合う。広く浅く雑誌をあさる人向けの一本だ。
Amazonの定額読み放題で、月額980円。対象は和書と洋書、コミック、実用書を合わせて数百万冊という規模で、雑誌もファッション、ビジネス、ニュース、趣味まで幅広く入っている。特徴は雑誌以外の厚みで、雑誌の最新号を追いながら、同じ料金で小説や実用書、ムックまで読める。初回は30日間の無料体験があり、年会費や入会金はなく解約はいつでも可。プライム会員でも料金は同じ980円で、プライム特典のPrime Readingとは別のサービスである点は取り違えやすい。
雑誌だけが目的なら、専業の500円台に比べて月額は倍近い。有名週刊誌のうち対象外のタイトルもあり、雑誌の網羅性では楽天マガジンやdマガジンに届かない。読み放題の対象は入れ替わるため、途中まで読んでいた本が外れることもある。ライブラリに置けるのは同時に20冊までで、それを超えると古い本を返却しながら読む運用になる。本も雑誌もまとめて読む人向きの一本だ。マンガ雑誌の品揃えは他社より目立って強く、読み放題で追える誌が多い。年額プランが常時提供されているわけではないため、実質的には月額980円の一本勝負と考えたほうがいい。洋書や語学関連も含まれるので、雑誌以外の読書量が多い人ほど費用対効果は上がる。
KDDIが運営する電子書店で、読み放題は二段構え。300誌以上の雑誌が読める「マガジンコース」が月額418円、雑誌に加えて実用書、小説、ライトノベル、コミックまで対象になる「総合コース」が月額618円。専業の大手より安い価格で雑誌を押さえたい人には、この418円が効く。どちらも初回30日間無料で、au回線がなくてもau IDを作れば契約できる。1つのIDで最大5台まで使え、単品購入用の書籍は179万冊以上、購入100円ごとにPontaポイントが1ポイント付く。
総合コースと200円しか差がないため、雑誌以外も読むなら上のコースのほうが得になる作りだ。雑誌の誌数は二強の数分の一で、愛読誌が入っていない可能性は低くない。読み放題の対象作品は予告なく入れ替わる点も頭に置きたい。グラビアや成人向けの作品も扱うので、家族と共有するならマイページのセーフサーチを先にオンにしておくこと。読みたい号をブラウザでそのまま開く使い方と、ダウンロードして本棚から読む使い方の両方に対応し、通信量を抑えたい人にも使える。毎月3が付く日の三太郎の日にはクーポンが配られるので、単品購入と併用する前提なら還元込みで考えたい。
KDDIの月額548円のまとめ型サブスクで、2024年10月にauスマートパスプレミアムから改称した。雑誌は80誌以上、コミックも一部が読み放題で、運営はビューンの読み放題基盤を使っている。雑誌のほかにTELASAの一部動画、ローソンで使えるクーポン、映画の割引、au PAYの還元アップなどが同じ548円に含まれる。初回30日間の無料お試しがあり、2026年7月28日には「Pontaパス ライト」がPontaパスへ統合され、8月28日以降の課金日から料金が月額548円に揃う形になった。
コンビニと映画をよく使う人なら、雑誌はおまけとしてかなり分がいい。ただし雑誌読み放題として見れば80誌は最小級で、バックナンバーの残り方も専業には及ばない。特典を使わない月は548円がそのまま無駄になるし、申し込みにはau IDが必要。雑誌を主目的にするなら別のサービス、生活の割引がてら読むならこれ、という線引きがはっきりしている。読み放題の対象誌は随時更新され、週刊誌や健康誌、コミック誌が中心。ローソンの引換券や映画の割引を毎月一度でも使えば会費は回収できるため、雑誌は空き時間を埋める道具として割り切るのが現実的だ。
動画配信を本業にしながら、月額プラン2,189円の中で16ジャンル210誌以上の雑誌が読み放題になる。週刊誌、ビジネス誌、ファッション誌、育児誌の最新号が追加料金なしで開け、女性ファッション誌は年代別に整理されている。月額には毎月1,200ポイントが付き、漫画や新作映画の課金に充てられる。アカウントは親子4つまで作れて同時視聴にも対応するため、家族で契約すると一人あたりの負担は下がる。初回は無料トライアルがあり、期間内の解約なら料金はかからない。
雑誌だけを狙って契約するには明らかに高い。誌数も専業の1割程度で、バックナンバーは薄く、漫画は基本的に有料購入という線引きだ。それでも映画やドラマ、アニメを見る家庭なら、雑誌代がまるごと浮く計算になる。動画の見放題作品数は国内最大級で、雑誌はその副産物として受け取るのが正しい期待値だろう。雑誌は購読中であれば何冊読んでも追加料金はかからず、ジャンルはグルメ、トラベル、スポーツまで届く。カスタマーセンターに電話窓口があるのも、機械の操作でつまずきがちな人には安心材料になる。月額の重さだけが最後まで残る難点で、雑誌を読む頻度が落ちた月は出費が目立つ。契約するなら家族で使い切る前提にしたい。
KADOKAWAグループの電子書店BOOK☆WALKERが提供する読み放題で、コースは二つ。マンガ単行本に加えてアニメ誌、声優誌、ゲーム誌が対象の「読み放題 マンガコース」が月額836円、それに文芸、ライトノベル、実用書まで広がる「読み放題 MAXコース」が月額1,100円。アプリ決済の場合マンガコースは840円になる。どちらも初回14日間無料で、支払いはクレジットカード、BOOK☆WALKERコイン、読み放題コードから選べる。ストア本体では単品購入もでき、読み放題で追い切れない巻はそのまま買える。
趣味の方向がはっきりしたサービスで、アニメとゲーム系の雑誌を毎号追う人には代わりが少ない。裏を返せば、週刊誌やファッション誌、健康誌といった一般誌はほぼ対象外で、書店の棚をまるごと読む感覚は望めない。雑誌目的だけなら月額も高い。対象作品は入れ替わるため、読みかけの作品が外れることもある。iOSアプリからの加入はApple ID決済のみ、コイン決済で入ると無料体験の対象外になるといった細かい条件もあるので、申し込みはWebから行うのが無難だ。運営は2025年4月にブックウォーカーが株式会社ドワンゴへ吸収合併され、体制が変わっている。
Amazonプライムの特典として付く読み放題で、プライムの会費は月600円、年5,900円。学生向けのPrime Studentなら月300円、年2,950円になる。対象は書籍とコミック、雑誌を合わせて1,000冊以上だが、雑誌は20誌前後にとどまり、雑誌読み放題としては最小規模だ。それでも配送特典やPrime Video、Amazon Musicと同じ会費に含まれているので、すでにプライム会員なら追加費用はゼロ。雑誌を月に一、二冊つまみ読みする程度の人には、これで足りる場合もある。
専門の読み放題と比べると機能は素朴で、お気に入り登録やダウンロードといった雑誌向けの作り込みはなく、検索も書籍以外のカテゴリが混ざる。対象タイトルの入れ替えも頻繁で、次の号が対象外になることは珍しくない。本格的に雑誌を読むならKindle Unlimitedへ切り替えるか、専業サービスを契約したほうが満足度は高い。買い物のついでの読み放題、という位置づけである。プライム会員の権利のまま雑誌が読めるので、解約や更新の手続きを増やしたくない人には手間がない。会費は2023年に改定されて以降据え置きで、配送特典との合わせ技で考えれば元は取りやすい。雑誌の冊数を期待せず、たまたま読める号を拾う気持ちでいれば腹も立たない。