広島県尾道市因島に本社を置く園芸刃物メーカー。1925年に岡恒商会として肩掛け噴霧器の製造から出発し、戦後に柑橘用の剪定鋏を試作、1951年に法人化した。赤と白に塗り分けた柄は畑や庭で置き場所を見失わないための工夫で、そのまま同社の目印になっている。刃には高級刃物鋼、柄には炭素鋼を使い、焼き入れ工程を自社で管理する。品目は剪定鋏、採果鋏、刈込鋏、植木鋏、剪定鋸まで広く、年間およそ100万丁を送り出す。因島重井町の工場では穴開けや研磨、組み立てに数値制御の設備を入れ、屋根の太陽光発電で場内の温度を保っている。従業員数十名の規模ながら台湾、韓国、米国、ブラジルへ輸出し、欧州にも代理店を持つ。
定番の剪定鋏はNo.101が全長180mm、No.103が200mmで、実売は2,600円前後。No.103は重量230g、刃長55mmという寸法で、握力の弱い人には少し重い。切れ味と刃持ちを優先した設計だから、使用後に樹液と水気を拭き、油を差す手入れが前提になる。ステンレスではないので放置すれば錆が出るし、替刃式でもないため、研ぎを自分でやるか研ぎ直しに出す構えが必要。逆に言えば十年単位で使える道具で、数年ごとに買い替える安い鋏と比べれば結局は割安に収まる。
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